高齢者を対象とした活動
高齢者関連の施設では、ぬり絵などを行っているところが増えています。
そんな中で今回は、ハート&カラーが10年以上に渡ってボランティアにうかがっている
東京新小岩にあるデイサービスの施設長にお話を聞かせていただきました。
高齢者デイケアでぬり絵ワーク
●ぬり絵をする前と後では、表情が変わってくるんです
「ここには、70代〜80代のご利用者様が通ってきてくださっています。症状は、認知のある方、ない方、脳梗塞などで身体に麻痺が残っている方、『うつ』を併発なさっている方、目や耳の不自由さを抱えていらっしゃる方など、さまざまです。
色彩セラピーの効果としては、まず何より外部の方が入ることで、利用者の方々の良い刺激になるようです。私たちと接しているときとは違う表情が見られ、違 う側面が引き出されるように感じられます。それに、ぬり絵をする前と後では利用者の方々の表情が変わってくるんです。笑顔が見られたり、すっきりした表情 になっている方を見ると、やはり効果があるのだなと実感します。」
セラピストは仕上がった作品を毎回記録に残し、色やぬり方から各人の状態を把握して施設のスタッフの方に伝えるようにしています。それは、どのように役立っているのでしょうか?
たとえば、施設側としては特に問題はないだろうと思っていた女性の方がいらしたのですが、セラピストの方に『最近、ぬり方が変わってきています。何か迷われているような、落ち着かない様子が感じられるのですが、何かありますか?』と聞かれました。
それで、色々とお話を聞いてみました。すると体調の不安の他に心配なことがあり、お話をすることで少し楽になったようでした。そんな風にセラピストの方に言っていただいたことで意識的にお話を聞くというアプローチができたわけです。
施設にはさまざまな症状の方々がいらっしゃいますので、個々にあった方法(ぬり絵だけでなくさまざまな画材の提案。また、アプローチの仕方の工夫など)を 具体的に一緒に考えていけると助かりますね。私たちとは違う視点からさまざまな提案をしていただけたらありがたいです」。
~「シニアアート療法士」は、アートにより高齢者の心を元気をサポートする専門家です!~