東日本支援クレヨンネットとは
2011年3月11日に起きた東日本大地震を受け、「アート&セラピー色彩心理協会」では、協会内のボランティア部門「世界子どもクレヨン基金」と
連動し、被災者の方への支援の一環として、アートを通したメンタルケアを実施すべく、2011年3月14日に「東日本支援クレヨンネット」を立ち上げまし
た。
阪神淡路大震災のときに1年間に渡って行った「空飛ぶ子どものアトリエ」(メンタルケアを目的としたお絵描きボランティア)の経験を活かし、被災した方々のアートによる心のケアを目的に、人的、物理的、両面からの支援を行います。
人的支援は、「クレヨンネット 心のケアボランティア」(アート&セラピー色彩心理協会員及び「色彩学校」で色彩セラピーを学び、その方法を用いて今回、ボランティア活動を行う者の総称)をオーガナイズすることです。
物理的支援は、画材など必要な材料の提供、物品提供のための輸送費、「クレヨンネット 心のケアボランティア」の交通費の一部負担などを行います。
■「心のケアボランティア」について
「アート&セラピー色彩心理協会 東日本支援クレヨンネット」では、当協会所属の「心のケアボランティア」たちが、全国各地で心のケアのためのワークショップを開催しています。
「心のケアボランティア」とは
「色彩学校」において「末永ハート&カラー・メソッド」による色彩表現を通したメンタルケアの方法を学び実践できる者を言い、写真のようなIDカードを携帯しています。

【<IDカードの種類は3種類> ※カードの色により、できることが違います
【写真左】
緑色のカード 「心のケアボランティア」 ・・・子どもから大人まで幅広い対象に心のケアができる専門家
【写真中央】
ピンクのカード 「心のケアボランティア」・・・子どもを対象に心のケアができる専門家
【写真右】
青色のカード 「クレヨンネットサポーター」・・・「心のケアボランティア」とチームを組みサポートします
クレヨンネット 心のケアボランティア活動の大原則
■活動の中心は被災地や被災者の近くにいるメンバーです
心のケアの活動は被災地の状況に沿ったものであることが前提です。クレヨンネットの活動は、被災した当協会の会員 が自ら始めた絵によるセルフケア、あるいは身近な被災者への心のケアという形で当事者の活動から始まりました。東京事務局の役割は現地からの要請に応じて 画材を届けたり、必要ならサポーターが行くこともありますが、常に活動の中心は被災地のメンバーです。現地では継続した場も生まれ、お絵描きの時間を楽し みに待っている子どもたちもいます。
■目的は被災者の方がお絵描きを通してリラックスできる時間を共有すること
クレヨンネットの活動目的は、被災者の方がお絵描きを通してリラックスできる時間を提供するという範囲です。参加者が安心と信頼を持てる環境で自由に絵を楽しみ、それによって心の元気を取り戻していくことを信じて活動しています。
>2011/6/10日付の朝日新聞 〈アートセラピー「注意を」〉 という記事について
■クレヨンネットがお絵描きボランティア活動をする上で注意していること
*活動する施設の責任者や使用者の了解を得、迷惑にならない範囲で場を設定する。
*周囲に呼びかけをする場合も、あくまでも興味を持って自発的に参加することを前提にし、決して無理強いをしない。
*絵を描く時は、内容について指示をしたり誘導などせず、好きなものを自由に描いてもらう。画材もクレヨンや色鉛筆など気分によって出来るだけ選べるようにする。絵について解釈したり、こちらから被災体験について質問することは絶対に避ける。
*傷ついた心の回復には時間が必要。絵による気分転換は1回切りで終わったりやりっ放しにするのではなく、出来るだけ継続する。
*ひどいうつ状態や過度な不安など、深刻な精神的、身体的症状が出ている場合には、専門医の受診を促す。
クレヨンネットの活動状況
■心のケアの対象者
子どもから高齢者まで、被災されたすべての方
■活動場所
被害の大きかった岩手・宮城・福島を中心とする被災地や、全国各地に避難された方の受け入れ先(避難所、仮設住宅集会所、公共施設、保育園や学童などの施設、被災者支援イベントなど)